エンジンとモーターといったように、2種類の異なる動力源を搭載する自動車。これまでの自動車ではブレーキを

 かけた時に捨てられていた運動エネルギーを電気エネルギー等で回収し、これを加速時に使用することができ、

 日本のように渋滞が多い市街地では、従来車の約2倍優れた燃費性能を実現できる。動力源の組み合わせ方に

 よって、エンジン・電気HYBRID、フライホイールハイブリッド、電池・電池ハイブリッド(燃料電池とモーター電池)、

 蓄圧式ハイブリッドと名称が変わる。これらの呼び名については様々な方式が提案されてきたが、最近ではエンジ

 ン・電気ハイブリッドを指すことが普通である。

 エンジン・電気ハイブリッド車では、トヨタが1997年に世界で初の量産型ハイブリッド車(プリウス)の販売を開始し、

 2006年4月末までの累計販売台数は50万台を突破した。そのうち、日本国内が約19万台であるのに対し、北米では

 約26万台に達している。
  ハイブリッドシステムの種類と特徴
 発電と駆動の方法により、「シリーズ方式」、「パラレル方式」、「スプリット方式」に大別できる。最も構造が単純な

 シリーズ方式が世界的には主流である。なお、シリーズ方式とパラレル方式を融合した「シリーズ・パラレル併用方

 式」もあるが、大型自動車を含め試作車レベルでは存在するものの、市販車としてはいまだに登場していない。


  シリーズ方式

 シリーズ方式(直列方式)は、エンジンを発電の

 みに使用して発生した電力を大容量バッテリーに

 いったん蓄えその電力でモーターを駆動して走行

 する。この方式では通常のエンジン仕様と同じく燃

 料の供給が安易である。
 

   パラレル方式

 発電機としても用いられるモーターは発進から中速

 域までを受け持ち、車両総重量に比較して小型で

 出力も小さい。よって、バッテリーの容量も少なくて

 済む。バッテリーの残量が少ない場合は、通常の

 内燃車と同様に全速度域にわたってエンジンのみ

 での走行が可能である。このように、従来の内燃車

 を主とした構成のため、モーターアシスト方式とも呼

 ばれる。
 


 日立製作所が開発して日産とマツダの小型車両に採用されている「 e-4WD 」システムは、ガソリンエンジンの

 前輪駆動車の後輪にモーターアシスト機構を追加したもので、アシスト範囲がきわめて限定的で、モーター専用の

 持っていないため、ハイブリッド車には含まれていない。

 低μ路における発進性能は、エンジンの出力を4輪に伝達する通常の四輪駆動車と同程度であり、発進約

 30km/h以上になると発電機が停止して、自動的に前輪駆動に切り替わるよう制御されている。

   スプリット方式

 スプリット方式(動力分割方式)は、発電機と車輪

 の駆動へ振り分けたり、エンジンとモーターからの

 駆動力を自由に合成することが可能な方式である。

 発進時や低速走行時にはバッテリーに蓄えられた

 電気でEV走行、通常走行時には発電機で同時に

 バッテリーへも充電を行いながら速度制御を行う。

 燃費悪化の原因となるエンジン出力の変化を極力

 抑えていることもこの方式の特徴である。

 ハイブリッド化への効果

 それぞれの方式により利点及び問題点はあるが、以前に比べてモーターとバッテリーの出力向上と制御のシステム 

 の改良により、モーターの特性を生かした旧来のガソリン車以上のハイレベルな走行も可能になった。

 乗用車に広く使われるガソリンエンジンの出力は、高負荷運転を考慮して設定されているため、軽負荷では効率

 が著しく下がる。そこで低速域や軽負荷領域では効率の低いエンジンを停止して、電気モーターのみで走行するこ

 とによって燃費の改善と、有害排出物の低減が期待できる。

 本来必要なエンジンより出力の小さいエンジンに電気モーターでアシストすることによって、それらを改善するとい

 う考えもある。さらに、自動車向きではなく使えなかった種類の熱交換効率の高いエンジンを、電気モーター主力と

 することで利用可能とした組み合わせもある。よって、車両総重量に対して排気量が少なく出力が低いエンジンや、

 軽量化・高効率化したエンジンを使用することができる。

 付随輪にモーターを追加することにより、トランスファー、センターデフ、プロペラシャフトが不要となるため、

 全輪駆動化も比較的容易に出来る。
 
 ハイブリッドカーに限らず電気自動車やソーラーカーなど、二次電池と電動機で走行する車両では減速時に電動機

 を電磁誘導発電機として用いることにより運動エネルギーを電気エネルギーに変換して二次電池に蓄えるため、

 より大容量の蓄電装置が必要になる。
  ハイブリッド化での問題点と考えられる事
 
  システムの複雑化による信頼性の低下
 
 システムの複雑化は欠陥や故障などによるリコールの増加など信頼性の低下に繋がる場合があり

 全般に同程度の排気量のガソリン車と比較して15-20%ほど重量が増加し、燃費の悪化に加えタイヤやブレーキと

 言った車体、及び路面のダメージを増大させるかもしれない。

 通常のガソリン車であれば自走可能な軽い事故でもシステムがダメージを受けやすく自走不能となりやすいと書か
 
 れている雑誌を見たことがあるが、今現在、それ程の差異はないように思う。

 このところはやっているのか、どうかはわからないが、スペアタイヤがなく(設置場所がない?)パンク応急修理キット
 
 で対応することを強いられている現状があるが、いかがなものか?サイドウォールの損傷やバーストの時は全くの

 役立たずだと思う。確かに携帯電話の普及でJAFや保険会社のレスキューは期待できるが、電波のないところも

 アメリカほどではないにしても、実際はつながらない場所もある。しかも夜間で天候不順だったりして・・・。

 ランフラットタイヤという選択もなくはないが、サイズ設定自体がない場合が多い、それに高価過ぎる。

  バッテリーの危険性

 ガソリンハイブリッド車両はガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせているため、通常の車に搭載される12V

 のバッテリーに加え、最大600Vで電気モーターを回すHVバッテリーを搭載している。このバッテリーは通常の

 バッテリーと比べ電圧が高いなどの理由から感電の際の危険が大きい。特に大型機械に搭載されているキャパシタ
 
 (コンデンサー)も同様の理由により感電した場合死亡事故にも繋がりうる。整備工場や事故現場などにおける

 感電事故が懸念されていますが、十分な実務研修と正確な知識があれば回避可能と思われます。
 
  静穏化による歩行者への危険性

 ハイブリッドカーはモーター走行時の騒音が小さいため、主に低速時に歩行者、特に音で接近を判断する視覚障

 害者からの認知が遅れる可能性があり、静穏性を悪用したひったくりが発生するという事態にまでなっている。

 電気自動車も含め走行中に人工的に音を発生させる装置の義務化がハイブリッドカーメーカーや政府によって

 進められています。ただし、この「ハイブリッドカーはモーター走行時の騒音が小さい」と言う前提に関しては、

 自動車の走行時の騒音は、実際にはエンジン音や排気音よりも、むしろロードノイズ(タイヤ騒音)の方が大きく、

 相対的に車重の重いハイブリッドカーは必然的にロードノイズも大きいことから、必ずしも正しいわけではないら

 しい。逆に、モーターのカン高い回転音がロードノイズを掻き消してしまうことから、自動車の接近そのものの

 認知が遅れるのであるとの指摘も存在します。
 
  環境負荷の増大

 モーターやバッテリーにはレアアース(希土類金属)やコバルトなど産地が偏っている鉱物(レアメタル)利用するた

 め価格が高騰しやすく、安定した資源確保が困難になることも懸念されている。

 ハイブリッドカーは従来型のガソリン/ディーゼル車に対して部品点数が多くなるため、必然的に内燃車に比べ、

 製造・廃棄にかかるコストがHV特有の部品の分だけ、環境負荷と金銭の両面で高くなる。バッテリーをリサイクル

 するにしても行程が長くなるという問題がある。トヨタが公開しているPVによると、そのリサイクル行程は通常の自動

 車リサイクルに比べ大がかりな流れになっている。 そしてHVはエンジンも搭載しているのでEVとしてだけではなく、

 内燃車としてのリサイクル行程も必要になってくることに注意が必要である。このように製造・廃棄の部分ではガソリン

 車より環境に悪いことを考えるとHVをエコカーとして成立させるにはセールスポイントでもある燃費や低排出ガス性能

 で帳消しにする必要があるが、それが十分達成できているかには疑問が残る

 
  コストパフォーマンス

 私として一番大きなデメリットとして、ガソリンとハイブリッドとの両者をラインナップする同車種で比較した場合、

 車両価格には大きな隔たりがある。もっとも極端な例を挙げると、ダイハツ・ハイゼットカーゴのケースがあり、

 HV化で価格が2倍以上になってしまった。それと燃費改善率の低さがネックとなり販売不振、生産終了となったこと

 を受けダイハツは「HVは軽には不適」としており、ダイハツは後年「第3のエコカー」という高効率内燃機関車両を

 提唱している。最近は軽自動車の特性を生かした技術的に限界が見え始めている高効率内燃機関とマイルドハイ

 ブリッドを拡張したシステムが新たに採用されるなどしていくようである。

 また、ハイブリッドカーには(駆動用)バッテリーの交換費用など、ガソリン車にはないコストがこの先必ず発生する。

 内燃車とEVの両方の機構を持つという性質上廃棄時に掛かるコストは金銭的にも高くなる。
  以下の表は、最近弊社で見積もった新車の価格からの燃料費の差額で回収する事を検討した場合の、実際の費用

 の計算を下記表に示したが、単数年での使用では絶対に元は取れないようです。
   グレード 車両価格 差額  燃費(JC08)  ガソリン単価 年間走行距離 年間燃料費 年間差額  回収年数
ハイブリッド
(NKE165)
HYBRID
  G 
2.075.000   425.000 33Km/l  150円  10.000Km  45.454円   29.456円 14.38年 
 ガソリン
(NZE161)
 1.5G 1.650.000   20Km/l  75.000円
   新車購入時の諸費用、定期整備費用、バッテリー交換等の追加費用は考慮していない。
  ガソリン単価を150円/L、年間の走行距離を10,000kmとした試算
  2002年 - 2012年の乗用車平均使用年数が10年〜12年程度で推移していることを考えると、コスト的には

  依然厳しいのが現状である。
 
   

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